広島の企業インタビュー進むべき道を示す業界の「ポレスター」でありたい
広島県の地元企業インタビュー
進むべき道を示す業界の「ポレスター」でありたい
株式会社マリモ
管理本部 総務部 課長 金口裕也
地方都市を中心に「ポレスター」ブランドのマンションを展開する株式会社マリモは、設計事務所を前身とする業界でも稀有な存在だ。国内で躍進をつづけ、近年では老舗の大手ディベロッパーが名を連ねるマンション発売戸数ランキングでもキラリとその名を光らせている。今回は、当社の人材採用責任者である金口課長にお話をうかがった。
マリモ様の企業概要をお聞かせください
私たちは23年前までは設計事務所でした。設計事務所時代に手がけた建物で広島市長賞を受賞するなど当時から技術力は自慢でした。しかし、ディベロッパーさんからいただく仕事の多くは「良いマンション」より「売れるマンション」。受注者として自分たちの考えと異なる仕事をする中で、設計士である創業者は「もっと構造にこだわった良いマンションを世の中に送り出したい」という思いを強くしていきました。そうした経緯から、1990年より自社でマンション一棟を手掛けられる現在の事業体になりました。
貴社がホームページで“ディベロッパー”ではなく「マンションメーカー」とあえて名乗っていらっしゃる理由はなんですか?
「作り手になりたい」という思いからです。いわゆる“ディベロッパー”というと、お金を出して土地を仕入れ、あとは設計事務所やゼネコンに仕事を任せるイメージがあります。私たちは、基本的に「全部やりたい」と考えており、土地の仕込み、企画、設計、建設現場の施工管理から販売まで手掛けています。
マリモのマンション名の「ポレスター」は北極星という意味です。北極星は旅人が指標にする星。ディベロッパーの手本として進むべき道を示す“業界のスタンダードでありたい”という思いが込められています。
他社との“好立地”の獲得競争に対してどのような戦略をお持ちですか?
私たちは昔から販売戸数にこだわらず「ニーズがあるところに必要なだけ供給する」という方針を採っており、供給過多の人気エリアではなく、潜在需要のある好立地を選んでいます。
例として、数年前、岡山県で公共交通機関がほとんどなく、中心部からかなり離れたエリアにマンションを建てました。一見不便な場所ですが、岡山は車社会なのであまり立地上の問題がなかったこと、マンション購入需要が見込まれる賃貸層の多い地域ながら近隣に物件がなかったこと、さらに再開発で大規模なショッピングモールが建設予定であったことから“好立地”と判断しました。結果、竣工後2ヵ月で完売しています。
地方都市を中心に展開しているので、こうしたマーケティングは非常に重視しています。
中国、インドネシアなどへの海外進出について教えて下さい
中国では新規参入者の不動産購入が難しいため、まず設計事務所を開設しました。3年間実績を積み技術力を証明してきた結果、施工品質にこだわりを持つ現地企業から声をかけてもらい、昨年4月からディベロッパーとしてプロジェクトを始動することになりました。
ジャカルタではサービスアパートメント(ホテル)の建設に携わる計画があります。日系企業約40社が進出するデルタマス工業地帯とジャカルタ間は約30キロ。工業地帯の近隣には宿泊施設がありませんが、出張者にとってジャカルタから通うには遠いため需要があると考えています。
こうした海外進出をする上で、技術流出は避けられません。ですが、現地の住宅の質がそれで上がるのであれば本望と考えています。これもまたポレスターの精神に由来しています。
求職者の方にメッセージをお願いします
ディベロッパーの仕事の魅力は、やはり作り手であることです。下請けでは、受けた仕事を指示通りに作ることになりますが、ディベロッパーは自分たちの発想をもとに勝負できる実力の世界です。
マリモは理論が通っていれば挑戦させてくれる会社です。大切なのは自分でプランを立てて行動し、実行したことが正しいか確認して改善のアクションを起こす、といったPDCAを回せること。そして、海外に出ることが多いので、臨機応変に対応できる柔軟性は必要です。海外に行けば新たな発見もあり、幅広い経験ができます。それを楽しいと感じられる前向きな思考の方を求めています。
マリモに来ることが幸せとは限らない、だからこそ新卒でも中途でも自分の責任で入社を決めてほしいと思っています。ご自身が描くキャリアプランがマリモの社風や方向性に合致していれば、ぜひ来て欲しいですね。
株式会社マリモ
管理本部 総務部 課長 金口裕也
2000年 某製造業企業の総務担当として従事
2005年 株式会社マリモ 入社
2008年 管理本部 人財部 係長
2011年 管理本部 総務部 課長(現職)