転職バイブル読み手に伝わる職務経歴書の作成のポイント
転職活動では、履歴書とあわせて、職務経歴書の提出を求められるケースがほとんどです。 一般的に職務経歴書には、いままでの職務経験の要約、具体的な職務経歴、応募するポジションで活かすことのできる能力や経験、自己PRを記載します。 職務経歴書を作成する上では、自身のこれまでの仕事やキャリアを振り返り整理しておくことが必要です。そのうえで、応募先企業(応募職種)との接点を見つけて、記載することで自身の経歴を読み手にしっかりアピールしましょう。
職務経歴書で評価されるポイントとは?
書類選考の際、応募先企業は職務経歴書から募集中のポジションで活躍してもらえそうかを判断しています。評価のポイントは主に以下の3点です。
【職務経歴書で評価されるポイント】
・職務に関する経験の有無と自社でも経験を発揮できそうかどうか(経験)
・職務において活躍できる能力があるか(能力)
・どのような姿勢で仕事へ取り組んでいるか(スタンス)
職務経歴書を作成するためには、まず自身のこれまでの仕事やキャリアを振り返り整理しておくことが必要です。
そのうえで、「ぜひ会ってみたい人材だ」と採用担当者に感じてもらえるよう、今までの経験や能力、仕事へのスタンスをわかりやすく記載し、自身の魅力が伝わる職務経歴書を作りましょう。
まずは経験を整理することから始める
初めて職務経歴書を書く場合には、何から書き始めたらよいかわからない、ということもあるでしょう。
事前に記載する内容を整理しておかないと、記載すべき情報が漏れてしまったり、わかりにくくなってしまったりする場合もあります。
スムーズに職務経歴書を作成するために、まずは経験を整理することから始めましょう。
これまでの経験は、いつ(when)、どこで(where)、なぜ(why)、何を(what)、誰に(whom)、どのように(how)の5W1Hで整理するとよいでしょう。
あわせて、業務上の成果も記載できるよう洗い出しをしておきましょう。
【5W1Hの例】
いつ(When):いつからいつまでの期間
どこで(Where):具体的な企業名、所属組織など
なせ(Why):なぜその会社に入社したか、職務の目的は何か
何を(What):何を職務としていたか
誰に(Who):どんな顧客がターゲットか
どのようにして(How):どのような方法で
例えば住宅の営業職を3年経験した例で考えてみましょう。
5W1Hで経験を整理すると以下のようになります。
いつ(when)→2020年~2023年の3年間
どこで(where)→ABC住宅販売株式会社の中国支社にて
なぜ(why)→お客様の理想の住まいの実現のため
何を(what)→注文住宅販売の営業担当として
誰に(who)→中国地方で住宅購入を考えている個人(主に、企業経営者や管理職層)に
どのように(how)→アフターフォローによる顧客紹介で/ローンや資金計画の専門的なアドバイスを通じて
実績→予算比110%の売上を2期連続達成した
複数の会社や複数の部署で経験をお持ちの場合には、それぞれの経験を5W1Hで整理し、今回の応募先企業(応募職種)との接点を見つけておくと、職務経歴書をスムーズに作成できます。
経験と実績の記入だけでは不十分
5W1Hで整理した情報は、経験した企業ごとに職務経歴書に記載します。
1つの会社で複数の部署や職種を経験している場合には、今回の応募先企業(応募職種)との接点がある経験を中心に記載します。
未経験の職種に応募する場合には、その職種で活かせそうな能力が身についた業務について記載するとよいでしょう。
また、職務経歴書では実績を具体的に記載することで、自身のアピールにつながりますが、実績のみを記載するのでは不十分です。
なぜなら扱う商品や顧客が異なるため、他の職場でも同じように成果を上げられる人材かどうか読み手に伝わらないからです。実績だけでは、過去の事実でしかありません。
【経験と実績のみを記載した例】
2020年~2023年
ABC住宅販売株式会社 中国支社
住宅営業として勤務。予算比110%の売り上げを達成。
経験や実績に加え、成果を上げるためにおこなっていた取り組みや工夫を記載すると、異なる職場でも活かせる経験や能力を持っていることが読み手に伝わりやすくなるでしょう。
【成果を上げた取り組みや工夫も記載した例】
2020年~2023年
ABC住宅販売株式会社 中国支社
個人向け注文住宅の営業として、中国地方を担当
中国地方で住宅購入を考えている企業経営者や管理職をターゲットとして、ニーズにあわせた提案型の営業をおこなっておりました。
売り切りで終わる営業担当も多い中、引き渡し後もローンや資金計画の専門的なアドバイスなど、アフターフォローを継続的におこない、顧客接点が途切れないよう、長期的に信頼いただけるような関係づくりを心がけていました。
結果、既存顧客からの紹介による売り上げが増加し、2年連続で予算比110%の売り上げを達成いたしました。
いかがでしょう。
仕事ぶりや仕事に向き合うスタンスがより伝わる文章になったのではないでしょうか。
求められる経験や能力は応募先企業(応募職種)によって異なります。
5W1Hで整理した情報を応募先企業(応募職種)に合わせて記載して、魅力的な職務経歴書を作りましょう。
第二新卒など社会人経験が短い場合の自己PR方法
第二新卒など社会人経験が短い場合には、経験やスキルといっても何をアピールすればいいかわからない場合もあるでしょう。
その場合は自分がその期間に、どんな分野の仕事で、どのような業務を行ってきたのか、詳細に書き出してみてください。 その中で、自分がどんな経験や能力を得たのか振返ってみましょう。これまで経験できなかったこと、初めてできたことが必ず見つかるはずです。
ただし、アピールが過ぎて自分が実行していない事まで自らの実績として表現するのはNGです。
また実績や経験が少ない場合は、自己PRに意欲や今後の展望を記載し、成長可能性(ポテンシャル)をアピールすることも必要になるでしょう。
例えば以下の様に、業務を通じた成長について記載をすることで、成長可能性を示すことも可能です。
【自己PRの例】
何ごとも目的を理解した上で仕事に取り組むようにしておりました。入社当初は苦手だった電話対応も、率先して対応することにより克服しました。
適切に要件を聞き取り担当部署へ引き継ぐことは当然のこと、担当不在の時には要件を聞き、代理対応するなど、お客様をお待たせすることがないような対応を心がけていました。
職務経歴書は、応募先企業とあなたとの初めの接点となる書類です。これまでの経歴を振り返り、応募先企業(応募職種)との接点を多く見つけ、魅力的な職務経歴書を作りましょう。
キャプラ転職エージェント(https://www.capla-tensyoku.jp/)では、職務経歴書作成の支援もおこなっています。
応募先企業(応募職種)との接点が見つけにくかったり、書き方がわからなかったりといった場合には、担当のコンサルタントにご相談ください。