転職バイブル面接前に要チェック!面接対策虎の巻
面接とは企業に自分を知ってもらうためのプレゼンテーションの場です。面接では、いままでの経験やスキルについて自分の言葉で語る必要がありますが、実際に話そうと思うと意外に言語化できないものです。面接当日に準備不足でうまく話せなかったということがないように、今までの経験やスキルをしっかりと振り返り棚卸しておきましょう。 ここでは、面接当日までに準備しておくべきことを解説します。
≪目次≫
≪面接対策をおこなう前の事前準備!企業研究のやり方≫
まずは応募先企業の理解を深め、面接に備えましょう。
業界や会社の情報を事前に知識として蓄えておくことで、面接に落ち着いて臨むことができます。
インプットするべき情報は以下のようなものが挙げられます。
・事業内容
・対象顧客
・応募する部署のサービス内容や業務内容
・業務の進め方(個人でおこなうのか、チームでおこなうのか)
・社風
・グループ企業情報
・業界動向
・競合他社の情報 など
自分が働く環境をイメージしやすい情報を集めます。企業ホームページだけでなく、インターネットや新聞・雑誌などにも目を通して、業界の動向や競合他社との違いなどから、「応募先企業の特徴」を把握しておきましょう。ホームページ以外に企業の公式SNSを調べておくのもおすすめです。
また、求人票から企業が「求める人物像」や「応募条件」なども確認しておきましょう。
なぜ人材募集をおこなっているのかなどの募集背景も面接対策の手掛かりになる情報です。
調べた「企業の特徴」や「求める人物像」「応募条件」と、自分との共通点を見つけていくのが、面接対策のコツです。
≪面接で何を見ている?よくある質問への回答ポイント解説≫
面接でよくある質問と面接官が重視しているポイントについてお伝えします。重視点を押さえて、伝えたいことがきちんと伝えられるよう、回答内容を考えましょう。
【自己紹介】
自己紹介では、自分の経歴を1~2分程度に要約して話します。
丁寧な言葉遣いは必須ですが、堅苦しくなりすぎないようなるべく普段使っている言葉で話すとよいでしょう。あまりに難しい言葉を使いすぎると、表現が抽象的になり、相手に伝わりづらくなってしまいます。
<面接官が見ているポイント>
・要点を抑えて簡潔に話すことができるか
・しぐさや声色などを含めた第一印象
自己紹介の基本的な流れは以下の通りです。
1.氏名を名乗る
2.学校卒業後の職歴、特に現在の担当業務(もしくは応募職種に関連する経験業務)を説明する
3.仕事に対する考え方や強みとなるスキルなど、自己PRにつながる内容を伝える
【職務経歴の説明】
あなたがこれまでどのような経験をされてきたかコンパクトにまとめて話しましょう。
「〇〇職を〇年経験しました」など、まずは簡潔に伝えます。
その後、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれに)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)の具体的な内容を加えると、面接官により伝わりやすくなります。
<面接官が見ているポイント>
・簡潔にまとめて話すことができるか
・具体的な実績や成果も交えて伝えられているか
経験や知識だけでなく、「売上目標〇〇%達成」「〇〇%の経費削減」「新規受注件数〇〇〇件達成/年」のように成果や実績も具体的な数値を示して伝えるとより良いです。
成果を挙げるにいたるプロセスで、何を意識して、どのような取り組みや工夫をしたかも説明できるように整理しておきましょう。
【転職(退職)理由】
伝え方によっては「同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないか?」という懸念につながる可能性がある質問です。
「現状の自分」と「理想の自分」にはギャップがあり、それを埋めるために転職をするのだ、というのが納得感のある流れです。キャリア面か環境面を軸として、なるべくポジティブな表現で伝えましょう。
<面接官が見ているポイント>
・どういう状況、考えで転職を決断したか
・「実現したい事」や「なりたい姿」が自社で実現できそうか(自社とマッチしているか)
・ネガティブな理由や逃げの転職にはなっていないか
現職(前職)への不満や人間関係を理由とすることは、ネガティブイメージかつ他責志向だと受け取られやすいため、好ましくありません。
<伝え方のコツ>
・キャリア面の理由:身に着けたいスキルや、将来のビジョンなどをベースに、現状では「実現したいこと」や「なりたい姿」がどうしても叶わないことを伝える
・環境面の理由:職場環境、残業時間、勤務地など生活に関わる問題をベースに、現状では「理想の状態」からかけ離れていることを伝える
現状と比較した理想の状態を具体的にイメージしておくことで、ポジティブなアピールをしやすくなります。また、現状については、客観的な事実をできるだけ定量的に伝えましょう。
(例)残業が多い➡残業が平均50時間あり、家族と会えない日が続いている...など
【志望動機】
志望動機は、転職(退職)理由との一貫性を持たせ、入社後にどのように貢献できるのかを押さえて伝えましょう。
<面接官が見ているポイント>
・自社にマッチしているか
・自社で長く働いて活躍してくれそうか
転職先が自社でなくてはならない理由が伝えられないと、入社されてもすぐに辞めてしまうかもしれない、と感じられてしまう可能性があります。
応募企業のどこに魅力を感じているのか、その企業で何が出来るのか、何をやりたいのか、整理しましょう。
数ある企業の中からその企業を選んだ理由を、熱意を持って答えることが出来るように準備をしましょう。
<NGになりやすい例>
・具体性の無い志望動機、やる気(熱意)だけ伝える。また、企業ホームページの内容をそのまま志望動機にする。
➡漠然とした内容では面接官を納得させられません。会社情報を丸暗記しただけも同様です。
・「御社で○○を学んでいきたい」など、勉強熱心さのみを強調してアピールする。
➡会社は学校ではないため、学ぶ意欲より能動的に働く意欲を伝えましょう。
・待遇(給与、制度、休日、残業時間)を志望動機として伝える。
➡転職において大切なポイントですが、面接で伝える志望動機は、あくまで事業内容や仕事内容に照らして伝えることが望ましいです。
・地理的な理由を志望動機として伝える。
➡企業や仕事内容より場所ありきで選んでいると受け取られ、より地理的によい求人があると転職してしまうのでは、と面接官に不安を与えてしまう可能性があります。
【自己PR】
自己PRは自分の魅力を伝える貴重なチャンスです。入社後にあなたが活躍する姿を面接官に想像させることが重要です。
しかし、中には「何をアピールすれば良いのか分からない」「そもそも企業に評価される自己PRって?」と、どう伝えて良いのか分からない人も多いのではないでしょうか?
企業が求める人物像や能力、経験を理解して自己PRを考えることがとても重要です。
<面接官が見ているポイント>
・企業が求めるスキルや経験を持っているか
・入社後、自社でもそのスキルや経験が再現できるか
■専門性(技術、知識、経験、資格など)
■ポータブルスキル(どんな環境でも活かすことの出来るスキル/コミュニケーション力、課題解決力、計画力、リーダーシップなど)
自己PRの基本的な流れは以下の通りです。
1.結論(強み)を端的に伝える
2.その根拠となる理由やエピソードを伝える
3.実績と成果を具体的に伝える
4.応募企業・職種でどう活かせるかを伝える
簡潔に伝えるのが基本です。
自己PRをたくさんしたくなり複数のポイントを伝えようとすると、最も伝えたい内容が薄れてしまいます。
まずは結論から「私の強みは〇〇です」と簡潔に伝え、その後に具体的な理由やエピソードを繋げて説明してください。
最後にその強みを活かして入社後にどうしていきたいか、を具体的に話し、しっかりと伝えることが大切です。
単に自身のスキルや経験、資格をアピールとして伝えるのではなく、応募先でそれらをどう活かせるか、の観点を忘れないよう注意してください。
【企業への質問】
面接の最後に面接官より「何か質問はありますか?」と問われるのが一般的です。
ここが面接でPRする最後のチャンスとなりますので、「特にありません」と答えてしまわないように注意しましょう。意欲が低いと捉えられてしまう可能性があります。
面接官がなぜ「質問はありますか?」と聞くのか、その質問の意図を理解して事前準備をしましょう。
<面接官が見ているポイント>
・自社への志望度
・職務の理解度
・あなたが転職で重視しているポイント
・コミュニケーション能力
・自社への不安や疑問点をなくす など
クリアになっていない事や懸念点について情報収集をおこなう機会にしてください。
面接後に内定となった際、懸念点や疑問点が残っていると、入社を決めてよいのかどうか迷ってしまうことになります。
また、事前に質問を用意しておいてもご自身の質問時間以外のタイミングで解決することもあるため、質問事項は最低でも3つは用意しておきましょう。
志望意欲や企業・業務への関心、理解度や強みをアピール出来る質問が望ましいです。
<質問の例>
・御社へ入社した際は1日でも早く活躍できるようになりたいと考えています。
入社まで身に付けておくべき知識や、入社後に必要となるスキルや資格等あれば教えてください。
・同じ部署で活躍されていらっしゃる方で共通点はありますでしょうか?
・1日の業務の具体的な流れを教えてください。
<NGになりやすい例>
・残業はありますか?
・有給は取りやすいですか?
・御社は創業されてから何年ですか?
・仕事で分からないことはすぐに教えてもらえる環境ですか?
評価が下がる質問にならないことも注意してください。
条件面や待遇ばかりを質問したり企業サイトに掲載されている情報をそのまま質問したりすると、仕事への意欲、熱意、企業や職務へのリサーチ不足と受け取られたりする場合もあります。
自信の無さや自信過剰と捉えられるような質問も避けたほうが無難です。
質問をする上で、なぜこの質問をするのか、まで伝えると自身の考えと熱意が伝わります。
≪意外と重要!押さえておきたい+α≫
面接の限られた時間の中では、第一印象も合否を左右する要素になりえます。
第一印象は、はじめの10秒程度で決まると言われており、視覚からの情報が全体の55%を占めています。
髪型、服装などの身だしなみはもちろん、明るい表情と気持ちの良い挨拶も心掛けましょう。
話すときに目線が下がっていないか、自然な身振り手振りがあるかなども、面接官は見ています。
面接は、企業や選考段階によって雰囲気が大きく異なるため、場合によっては形式的で面接官のリアクションが薄いこともあり得ます。
手ごたえを感じづらい状況でも、「そういうものだ」と気にせず自信をもって話しましょう。
会話形式で進む面接の場合は、双方向のコミュニケーションの場だということを念頭に置き、会話のキャッチボールを意識しましょう。
緊張すると、つい話し過ぎてしまうこともあるかもしれませんが、「質問されたことに、結論から、端的に答える」のが基本です。
本番までに想定される質問について声に出して回答の練習をしておくのもおすすめです。
≪まとめ≫
以上、面接本番までに準備しておくべきことや、面接に臨むにあたっての心構えについてお伝えしました。
詳しい企業情報や、個別の項目の伝え方などについては、ぜひコンサルタントにご質問ください。
事前準備をしっかりと行い、万全の状態で本番に臨みましょう!